多嚢胞性卵巣症候群(1) 月経不順、産婦人科にいった方がいいですか?

「生理が不順なのは、私だけ?」そんな不安を抱えている方へ。今回から5回にわたって、月経不順の原因として多い「多嚢胞性卵巣症候群」について、松井医師と学生さんのやり取りでお伝えします。

▶ 動画で見る(1分26秒)

YouTube で見る

月経不順を友人に打ち明ける学生さん
学生さんA
学生さんA

初めて月経がきてからずっと月経が不順なのですが?

学生さんB
学生さんB

3〜4ヵ月に一度ぐらいしか月経が来ないのですが? 産婦人科にいった方がいいですか?

松井先生
松井先生

ぜひ一度相談に来てください。今回は、月経不順の中でもっとも多い原因のひとつである多嚢胞性卵巣症候群についてお話しします。多嚢胞性卵巣症候群という病名を聞いたことはありますか?

学生さんA
学生さんA

ないです。どんな病気ですか?

松井先生
松井先生

多嚢胞性卵巣症候群とは、英語で言うとpolycystic ovarian syndrome(PCOS)、その頭文字をとってピーシーオーエスやピーコスと呼ばれることもあります。多嚢胞性卵巣症候群の女性は卵巣の中で卵胞(卵子がはいった袋)が大きく育ちにくく排卵が起こりにくい状態で、月経周期が長くなったり、数ヶ月こなかったりします。月経不順の他にはニキビや多毛なども自覚症状の一つです。脳から分泌され、卵巣に作用するLH(黄体化ホルモン)が高い特徴があり、男性ホルモンが過剰に作られやすいことや血糖を下げるインスリンが効きにくいことなどが重なって起こると考えられています。女性の5−10%にみられるといわれるので決して稀な疾患ではなく、“月経不順の体質”と考えてください。

月経が順調な卵巣と、多嚢胞性卵巣症候群の卵巣(模式図)の図(松井先生の本文をもとに事務局が作図)
図1 月経が順調な卵巣と、多嚢胞性卵巣症候群の卵巣(模式図)
松井先生の本文をもとに事務局が作図

*初経から1年は月経周期が整っていないことが普通ですのですぐに受診されなくても大丈夫です。

多嚢胞性卵巣症候群は、決して稀ではない“月経不順の体質”です。

このシリーズの次回は、「そのままほっておいたらいけませんか?」という疑問にお答えします。

(執筆:松井医師)

※本コラムの著作権は、執筆者またはその所属団体に帰属します。無断での転載・複製・再配布・引用はご遠慮ください。内容の二次利用をご希望の方、またご意見・ご感想がございましたら、[こちらのフォーム]よりお知らせください。
※すべてのご意見に個別対応やコラムでの反映をお約束するものではありませんが、今後の運営の参考にさせていただきます。

気になる症状を整理して、受診の目安をお伝えします

ココカラ相談室を使ってみる