HPVワクチンをまだうけられていない高校1年生の皆さんへ ― HPVワクチン(子宮頸がん予防)は、11月中に1回目を
子宮頸がんを予防するHPVワクチンは、小学6年生から高校1年生相当の女の子が、公費(無料)で受けられる定期接種です。
ただし、高校1年生相当の方(平成22年4月2日〜平成23年4月1日生まれ)が公費で受けられるのは、2027年3月31日までです。2027年4月以降は公費接種の対象から外れ、接種する場合は自費となります。3回すべてを自費で受けると、合計10万円前後かかります(費用は医療機関によって異なります)。

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3回の接種に、最短でも約4か月かかります
15歳になってから1回目を受ける方は、合計3回の接種が必要です。標準的なスケジュールは「1回目→2か月後に2回目→1回目から6か月後に3回目」で、半年かかります。
今からでは標準のスケジュールは3月末に間に合いません。そこで、標準どおりに受けられない場合に認められている短縮スケジュールを使います。
- 2回目:1回目から 1か月以上 あける
- 3回目:2回目から 3か月以上 あける
つまり、11月中に1回目を受ければ、12月に2回目、3月に3回目で、3月31日までに3回を終えられます(例:11月25日→12月25日→3月25日)。12月に入ってから1回目を受けると、3回目が4月以降になり、公費の対象外になってしまいます。接種日によっては3回目が年度末ぎりぎりになるため、できるだけ早めの接種をおすすめします。
今すぐ、定期接種を取り扱っている医療機関へ
高校1年生の女の子と、そのご家族へ。定期接種を取り扱っている医療機関に、できるだけ早く予約をして、11月中に1回目を受けてください。当院でも接種できます(9価ワクチン「シルガード9」。WEB予約の「子宮頸がんワクチン」からご予約ください。初めての方も予約できます)。
市町村から届いた予診票(接種券)と、母子健康手帳、保険証(マイナ保険証)をお持ちください。
予診票をなくしてしまったら
予診票が見当たらない、届いた覚えがない、引っ越してきた、という場合は、お住まいの市町村の予防接種の担当窓口に連絡してください。再発行してもらえます。接種の記録(母子健康手帳)が手元にない場合も、同じ窓口で相談できます。
「副反応が心配」という方へ
HPVワクチンは2013年4月から公費で受けられる予防接種になりましたが、接種後にさまざまな症状が報告されたことから、同年6月に国は積極的に接種をすすめることを一時的に中止しました。
その後の調査では、HPVワクチンを接種していない人にも、接種後に報告されたものと同じような症状が一定数みられることがわかりました。また、接種後に報告された広い範囲の痛みや手足の動かしにくさなどの「多様な症状」については、ワクチンとの因果関係は証明されていません。
約8年間にわたる調査・検討の結果、ワクチンの効果が副反応のリスクを上回ると判断され、2022年4月から国による接種のおすすめが再開されています。
一方、ワクチン接種後には、注射した部分の痛みや赤み、腫れ、発熱などの副反応が起こることがあります。こうした症状の多くは一時的なものです。接種後に気になる症状があれば、接種した医療機関にご相談ください。各都道府県には相談窓口と協力医療機関が設けられています。
くわしくは、厚生労働省のページをご覧ください。
- 厚生労働省「ヒトパピローマウイルス感染症〜子宮頸がんとHPVワクチン〜」(これまでの経緯・効果とリスク・Q&A)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/index.html - 厚生労働省 リーフレット(詳細版)
https://www.mhlw.go.jp/content/001682787.pdf - 接種後に症状が生じた方の相談窓口(都道府県ごと)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/madoguchi/index.html

あなたの未来のために、今
世界では今、子宮頸がんは「予防によってなくせるがん」になりつつあります。
HPVワクチンの接種と子宮頸がん検診が普及しているオーストラリアでは、2035年までに子宮頸がんをほぼなくすことを目指しています。
海外で子宮頸がんが減っている一方、日本では、長い目で見ると子宮頸がんになる女性が増えてきています。現在も毎年約1万人の女性が子宮頸がんにかかり、約2,800人が命を落としています。子宮頸がんは、20〜30代の若い女性にも多くみられるがんです。治療によって、将来の妊娠や出産に影響が及ぶこともあります。
その子宮頸がんの予防に、大きな役割を果たすのがHPVワクチンです。9価HPVワクチンは、子宮頸がんの原因の約80〜90%を防ぐことができるとされています。
今のワクチン接種が、10年後、20年後のあなたの健康と未来を守ることにつながります。
高校1年生の皆さんが無料で接種できる期限は、2027年3月31日です。
3回の接種を公費で終えるために、1回目は11月中に。
迷っている方、不安のある方は、ぜひ一度ご相談ください。
※HPVワクチンですべての子宮頸がんを予防できるわけではありません。ワクチン接種後も、20歳になったら定期的に子宮頸がん検診を受けることが大切です。
(執筆:岡田真澄 医師)
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