更年期に知っておくこと ―8020運動―

前回は「健康寿命」のお話でした。今回は、その健康寿命を支える「歯」のお話です。

食卓を囲んで食事を楽しんでいる中高年の女性

8020運動とは

8020(ハチ・マル・ニイ・マル)というと暗号のような言葉に聞こえますが、80歳で20本の歯を保つようにすることです。健全な状態での歯の数は28から32個です。ところが、80から84歳になると15本と減ってきます。20本以上あれば、ほとんどの食事を自分の歯で噛めるとされています。

歯を失うと、飲み込む力にも関わります

しかし、歯や歯ぐきの病気のために歯を喪失すると、食べ物を噛みくだいて飲み込みやすくする機能が低下し、場合によっては食べたものが誤って気管に入ってしまう誤嚥性肺炎につながることもあります。美味しいものを食べるのが楽しみなのに!という方が、誤嚥性肺炎のために食べられなくなるのは辛いです。しっかりと自分の歯で食事ができるようにしましょう。

更年期の骨と、あごの骨

そのために更年期の時期に知ってもらいたいことがあります。更年期になると女性ホルモンが減るので骨の量が減少し、骨粗鬆症という病気が関係してきます。骨粗鬆症になると骨が脆くなり骨折を起こしやすくなりますが、このことは歯を支えるあごの骨にも影響します。あごの骨がやせてくると、歯をしっかり支えられなくなり、歯がぐらついたり抜けやすくなったりします。

おわりに

このように骨粗鬆症になると、歯の健康状態にも影響することがわかっています。若い時から口腔内のケアをしっかりしておくことはもちろん必要ですが、更年期になったら今一度歯もみつめ直しましょう。

80歳で20本。自分の歯で食べられることは、そのまま健康寿命につながる可能性があると思います。

歯を支えているのは、あごの骨です。次回からは、その「骨」そのもののお話を、何回かに分けてお届けします。第1回は「女性の一生と骨」です。

(執筆:安井医師)

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