指の関節痛も、更年期症状のひとつかもしれません

更年期の診療をしていると、
「ほてり、のぼせ、発汗とともに、最近、指の関節に痛みが出てきたのですが、これも更年期症状なのでしょうか?」
といったご相談を受けることが増えてきました。
特に指をよく使う仕事をされている方にとって、手指の関節痛は日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。

昔から「関節痛」は更年期症状として知られています

実は、関節痛は古くから更年期症状のひとつとして認識されてきました。
最近では、手指の関節にみられる

  • へバーデン結節:指の第一関節が変形して、こぶのようになる症状
  • ブシャール結節:指の第二関節が腫れて痛む症状

これらが女性ホルモンの変化と関係している可能性があると報告されています。

他の病気の可能性も忘れずに

ただし、関節痛があるからといって、すべてがホルモンの影響とは限りません。
たとえば関節リウマチなど、別の病気の可能性もあります。
自己判断せず、医師による診断を受けることが大切です。

更年期の相談時に、関節の痛みも伝えてください

更年期症状で受診される際に、指の関節の痛みや違和感があれば、診察のときにぜひ一緒にご相談ください。

(執筆:安井医師)

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