更年期症状って、閉経してから始まるものだと思っていましたが、実際にはいつから始まるんですか?
生理が終わってから始まる?と思いきや…
「閉経=更年期症状のスタート」と思っている方が多いのですが、実はそれより前から始まっています。たしかに、閉経後に症状が出てくる女性もいますが、生理が不順になってきた時期からほてりや発汗、イライラ、不安感などの症状が現れることもあります。
生理の変化はサインかも
閉経が近づくと、生理の周期が短くなって、1 ヵ月に 2 回(月の初めと終わりといったように)みられることがあります。これがしばらく続いた後にダラダラとした出血が見られる場合もあります。出血の量が増えたり減ったり、終わったかと思えばまた始まるといったような不正な出血です。
子宮がん検診を受けそびれていると、原因不明の出血がダラダラと続くようになった時に「これは大丈夫なの?」と心配して来院される方もいます。

生理がとぶようになってきたら
その後は、生理の間隔がだんだんと開いていき、2 ヵ月に 1 回、3 ヵ月に 1 回といった具合になります。そして、ある日ふと「そういえば半年前に生理があってから、今も来ていない」と気づくようなケースも。
この時期から更年期症状が本格的に始まる場合があります。
がん検診は忘れずに
不正出血があるときは、必ず子宮がん検診を受けておきましょう。「更年期の時期に関連する出血」と「がんによる出血」は、見た目では判断が難しいためです。
まとめ
更年期症状は、生理が不順になってきた頃から始まることがあることを知っておいてください。閉経する前に生理の乱れや不正出血に気づいたら、早めに婦人科を受診して相談しましょう。

(執筆:安井医師)
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